「恋愛中毒」や「プラナリア」などの小説で知られる直木賞作家の山本文緒さんが13日、すい臓がんのため長野県の自宅で逝去しました。58歳でした。
いつから病気を患っていたのでしょうか?家族やこれまでの作品についても調べてみました。
山本文緒さんはポッチャリほんわかした雰囲気が素敵
昨年12月のNHK「あさイチ」に出演した時の山本さんは元気そうでした。まだ1年も経っていません。いつ頃から病気になっていたのでしょうか。
いつもポッチャリしてほんわかした空気の素敵な山本さんでしたが、最近は痩せたのではという声も。今年の春頃から体調を崩していたとの情報もありました。
膵臓がんは進行が早いと言われますので、病気が見つかってから亡くなるまで短かったと考えられます。
山本文緒さんの作家になったきっかけや家族は?
夫は公私共に支えてくれていた同業者
OL経験もある山本さん。もともと作家になったのは賞金目当てで小説を書いたこと。その作品が賞を受賞したのがきっかけと著書にかかれています。
20代の頃に一度結婚、離婚の経験があり、2002年に現在の夫と再婚しました。
仕事で関わりのあった1歳年下の男性で、出会って9ヶ月でのスピード婚だったようです。
同業者の男性なら山本さんを公私共に理解してあげていたのでしょう。残念ながら夫婦の間に子供はいませんでした。
山本さんがうつ病だった時期を支えたのは夫
2人は結婚当時、別居していましたが、2003年頃に山本さんがうつ病を発症し不安定な時期もあり身の周りの世話をするために旦那さんが一緒に暮らすようになったとか。
作家の生活は不規則でしょうし、気持ちがふさいでしまうこともあったのかもしれません。旦那さんがうまくバックアップしてあげていたのではないでしょうか。
山本文緒さんの女性ファンから支持の多い代表作は?
直木賞「プラナリア」をはじめ多くの文学賞を受賞
1999年「恋愛中毒」が第20回吉川英治文学新人賞を受賞しました。この作品は薬師丸ひろ子さん主演でドラマ化されました。
純粋が故に恋愛にのめり込む女性の狂気の姿が描かれた印象的な作品です。
2001年「プラナリア」で第124回直木賞を受賞。この頃から才能を発揮し執筆していきます。2007年には「再婚生活」、その後は「アカペラ」「なぎさ」などの小説を刊行しています。
「自転しながら公転する」の授賞式を22日に控えての急死
昨年9月の「自転しながら公転する」は今年、島清恋愛文学賞と中央公論文芸賞の受賞しました。
中央公論文芸賞の贈賞式は今月22日に予定されていたとのことで、授賞式への出席もかなわなくなってしまったのはとても残念です。
山本さんの数珠の名作は永遠
突然の訃報に驚いたファンは多くSNSでも悲しみの声が多く見られました。残された旦那さんの心中を察すると辛く、悲しさが募ります。
けれど、残された作品は色褪せることなく、これからも山本さんのファンの心の中で大切に生き続けるに違いありません。